結論:年収800万円超なら法人化を真剣検討
プロップファームでの収入が 年800万円を超える見込み になったら、法人化を真剣に検討する価値があります。理由:
- 個人雑所得の累進税率(最大55%)→ 法人実効税率(約30%)
- 経費計上の幅が広い
- 役員報酬で給与所得控除が使える
- 退職金・小規模企業共済も使える
ただし、法人化のデメリット・タイミングも要注意。
個人 vs 法人 税率比較
| 課税所得 | 個人税率 | 法人税率 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 300万円 | 20% | 約30% | -10%(個人有利) |
| 500万円 | 30% | 約30% | ±0% |
| 800万円 | 33% | 約30% | +3%(法人有利) |
| 1,000万円 | 43% | 約30% | +13%(法人有利) |
| 2,000万円 | 50% | 約30% | +20%(法人有利) |
個人の方が有利な分岐点:年収500万円以下。それ以上は法人化を検討する価値がある。
法人化のメリット
① 節税効果
役員報酬を使った所得分散
法人で稼いだ利益 → 役員報酬として自分に支払う → 給与所得控除(年収500万円なら154万円控除)が効く。
例:
- 個人で1,000万円稼いだ場合 → 課税所得約900万円
- 法人化して役員報酬600万円 → 自分の課税所得約450万円 + 法人利益400万円
- 合計税負担:個人43% → 法人化後33%程度に圧縮
経費計上の幅が広がる
- 家賃の50%を法人経費(社宅扱い)
- 自動車・通信費・PC等の按分が大きく
- 出張旅費規程で日当・宿泊費を非課税で受け取れる
- 退職金で大幅節税(数百万円〜数千万円)
② 信用度UP
法人化で銀行融資・賃貸契約・大型取引の信用が大きく上がる。
③ 社会保険加入
健康保険・厚生年金が使えるようになり、将来の年金額が増える(国民年金単独より約2倍)。
④ 小規模企業共済・iDeCo の併用
- 小規模企業共済:年84万円まで全額所得控除
- iDeCo(企業型):年27.6万円まで非課税
合計年110万円の節税枠を別途確保できる。
法人化のデメリット
① 設立費用:約25万円〜
- 株式会社:登録免許税15万円 + 定款認証5万円 + その他
- 合同会社:登録免許税6万円 + その他(株式会社より約10万円安い)
② 維持コスト:年30〜70万円
- 法人住民税:赤字でも年7万円
- 税理士顧問料:月3〜5万円
- 社会保険料:役員報酬の約30%(労使折半なし)
- 決算申告報酬:年20〜40万円
③ 役員報酬の事前確定
役員報酬は 年度頭に決めて、期中変更不可。プロップ収入が読めない初期は調整困難。
④ プライバシー減
法人化すると登記情報(社名・所在地・代表者)が公開される。サラリーマン副業中の場合、会社にバレるリスク。
法人化のタイミング判定
✓ 法人化すべき条件(全部YES必要)
- プロップ収入が直近12ヶ月で年800万円以上
- 今後も継続的に稼げる見込み
- 副業バレリスクが低い(または専業前提)
- 税理士に相談済み
✗ 法人化しない方が良い場合
- 年収500万円以下
- 単月ベースで稼げているが安定性が低い
- 副業中でバレるリスクが高い
- 設立費用25万円が捻出困難
法人化の手順
ステップ1:会社形態決定
- 株式会社:信用度高い・設立費用25万円
- 合同会社:費用安い15万円・大半の節税効果は同じ
副業からの法人化なら 合同会社が推奨(コスト最安)。
ステップ2:定款作成・登記
- 会社名(屋号)決定
- 事業目的(「FX取引」「投資運用業」など)
- 資本金(1円〜)
- 設立日
司法書士または freee 法人設立等のオンラインサービスで対応可能。
ステップ3:税務署・年金事務所届出
- 法人設立届出書
- 青色申告承認申請
- 給与支払事務所等の届出
- 社会保険新規適用届
ステップ4:銀行口座開設
法人口座を作って、プロップから法人口座に直接受取設定。
ステップ5:プロップ業者で「法人取引」設定
業者により対応が異なります:
- 法人取引OK:FTMO・FundedNext・MyFundedFX等の主要業者
- 個人のみ:一部新興業者
法人化前に必ず確認してください。
法人化後の運用フロー
- プロップで利益発生 → 法人口座に着金
- 法人で経費精算(PC・通信費・出張等)
- 役員報酬として自分に支払い(毎月定額)
- 法人税申告(年1回)
- 個人の確定申告(給与所得 + 副業所得)
詳細は プロップファーム税金完全ガイド も参照。
よくある質問
Q. 副業中でも法人化できる?
A. 法的には可能。ただし登記情報が公開されるため、会社にバレるリスクが高い。専業化と同時の法人化が無難。
Q. 合同会社と株式会社どっち?
A. 副業・小規模なら合同会社(設立費用安い)。将来上場・大型取引を視野に入れるなら株式会社。
Q. 税理士は必要?
A. 必須レベル。プロップ収入の税務処理は新しいトピックで、経験ある税理士でないと対応難。月3〜5万円が相場。
Q. 法人化したら社会保険義務?
A. はい、自分1人の法人でも社会保険強制加入。年金は将来増えるが、月々の支出は大幅増(役員報酬の約30%)。
Q. プロップ業者は法人取引OK?
A. FTMO・FundedNext・MyFundedFX等の大手はOK。新興業者は個人のみのケースあり。事前確認必須。
まとめ
プロップ収入の法人化:
- 年800万円超なら検討価値あり
- 個人累進55% → 法人実効30% で大幅節税
- ただし維持コスト年30〜70万円
- 副業中はバレるリスクで非推奨
- 合同会社 + 専業化 が黄金パターン
→ 関連:プロップファーム税金完全ガイド / 副業として稼ぐ手順